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Apr
30
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【宮崎の小さな酒屋奮闘記】「ママに会いたくて飛んできた!」〜愛情表現で大手に対抗する物語

Posted by yamashitayumedukuri Category 未分類

宮崎の片隅で、ひっそりと佇む小さな酒屋「夢創り酒店」。創業から早15年、店主の温かい笑顔と地元への愛情で、少しずつ常連客を増やしてきた。僕も、そんな「夢創り酒店」の理念に惹かれ、数年前からこの店で働くようになった。

開店当初は、地域密着型のサービスを第一に、とにかくお客様に喜んでもらうことを目指した。安売りも積極的に行い、配達にも奔走した。おかげさまで、お客様の数は着実に増え、売上も右肩上がり。このままいけば、本当に地元で一番愛される酒屋になれるかもしれない。そんな希望に胸を膨らませていた。

しかし、現実はそう甘くなかった。県外から、巨大な資本力を持つ酒屋が突然現れたのだ。 豊富な品揃え、目を疑うような低価格、1等地での立地そして洗練された 店内。僕たちは、価格競争でも、物理的なサービスでも、到底太刀打ちできなかった。お客様の流れは徐々に変わり始め、店の売り上げは下降線を辿り始めた。

「このままでは…」

焦燥感に駆られた僕は、店長や他のスタッフと何度も話し合いを重ねた。大手と同じことをしていては生き残れない。僕たち小さな酒屋だからこそできること、それはなんだろうか?

そんな時、ふと頭に浮かんだのが、お客様一人ひとりへの「愛情」だった。

考えてみれば、うちの店には長年お付き合いのある常連さんがたくさんいる。顔なじみのお客様も多い。大手のような機械化されたなサービスではなく、もっと人間味あふれる、温かい コミュニケーションを築くことができるはずだ。

そう思った僕は、さっそく行動に移した。

夜遅くに、スナックのママから申し訳なさそうにお酒の注文が入った時のこと。「今日一日の最後に、ママの笑顔を見ることができて、本当に幸せです」と、カウンター席越しに心を込めて伝えた。

別の日の配達では、いつものように商品を運び終えた後、お客様に笑顔でこう言ってみた。「ママの顔が見たくて 飛んできました!」

最初は少し照れくさかったけれど、お客様の反応は驚くほど好意的だった。「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃないの」「あなたに頼んでよかったわ」と、笑顔で返してくれるのだ。

お客様を喜ばせようと、どんな話をしようか、どんな言葉をかけようか考えるだけで、僕の胸はワクワクした。まるで、恋人に会う前の日のような、甘いときめきがあった。

この「愛情表現」は、僕 一人の秘密にするつもりはなかった。店長や他のスタッフにも、僕の考えを熱く語った。「大手にはできない、僕たち小さな店だからこそできることがある!それは、お客様一人ひとりを心から大切にすること、そして、それを言葉や態度で伝えることなんだ!」

最初は戸惑っていたスタッフもいたけれど、僕の熱意が伝わったのか、少しずつ 行動に移してくれるようになった。あるスタッフは、お会計の際に「いつもありがとうございます。 あなたの笑顔は、私にとって一番の活力です」と お客様に伝えたそうだ。また、別のスタッフは、常連のお客様がリクエストしたお酒が入荷した際に、手書きのメッセージを添えて連絡をしたという。

すると、不思議なことが起こり始めた。

最近、以前は大手の方で よく購入されていたというお客様が、またうちの店に来てくれるようになったのだ。「やっぱり、あなたたちの店は雰囲気が違うんだよね。ただ商品を売るだけじゃない、温かさがあるんだ」と言ってくれた。

スナックのママたちからは、「あんたの顔を見たり、声を聞くと、疲れも吹っ飛ぶよ」なんて、嬉しい言葉をかけてもらえるようになった。

売上も、徐々に回復の兆しを見せ始めている。もちろん、大手の牙城をすぐに崩せるわけではないけれど、お客様との強いつながりが、僕たちの背中を力強く押してくれているのを感じる。

僕は確信している。一人ひとりのお客様への想いの強さが、いつか必ずお客様に届くと。この「愛情表現」を、店の哲学として、スタッフ全員で共有し、実践していけば、僕たちの小さな酒屋は、いつか必ず、あの巨大資本の酒屋にも負けない、地域で一番愛される酒屋になれると。

今日も僕は、お客様の笑顔を思い浮かべながら、どんな「愛の言葉」を届けようかと、胸を躍らせている。宮崎の小さな酒屋の、温かい 戦いは、まだ始まったばかりだ。

 
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